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負の数とは?マイナス×マイナスの証明、負の数の意味、定義を例題とともに解説

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中学1年生では、0より大きい数以外に、負の数が出てきます。この負の数は、とても大切なものですが、理解をするのが難しい単元でもあります。

一年生の皆さんは、しっかりと覚えられるようにがんばってください!中学二年、三年の方々は、負の数って何?と聞かれてもしっかりと答えられるよう、しっかりと覚えているか確認して見てください。

正の数、負の数とは

正の数とは、0より大きい数のことです。それに対し、負の数とは0より小さい数のことです。

マイナスがついている数が負の数、プラスがついている数が正の数です。通常、正の数を表すプラスは省略されます。「$+$」や「$-$」などの記号を「符号」といいます。この符号のー(マイナス)は、引き算を意味するー(引く)と同じ意味です。

2, 8, 3/4, 3.2などが正の数、-4, -12, -5/4, -2.4などが負の数です。間違えやすいところですが、0は正の数でも負の数でもなく、原点といいます。

数直線で表すと次のようになります。

数直線

数の大きさの説明をします。3は1, 2, 3と数えて三番目なので、0からの長さは3です。-3は-1, -2, -3と数えて三番目なので、0からの長さは3です。

つまり、3と-3は、長さが一緒です。これは84と-84など、どれだけ大きくなっても、マイナスを外した時の数字が同じなら0からの長さは同じです。この符号を外した物を「絶対値」といいます。

身の回りのもので表現してみましょう。

天気予報で、明日の気温が今日と比べて2度高いとします。この場合は、原点は今日の気温、比べるのが明日の気温なので、前日比2度です。省略されていますが、プラスがついているので正の数です。

対して2度低い場合は、前日比-2度と書かれています。この場合はマイナスがついているので負の数です。

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今日と明日の気温の差はどちらの場合も2です。違いは+がつくかーがつくかで、前日比-2度というのは、今日の気温より-2度高い、つまり2度低いことを表しています。

高いと低いは逆の意味ですね。つまり負の数は正の数の逆です。その「逆」を意味するのがー(マイナス)です。

正の数と負の数の四則演算

負の数も正の数と同じように四則演算(足す、引く、掛ける、割る)ができます。

足し算

負の数の足し算の式は次のようになります。

  • $ 8+(-6)$
  • $-4+(-8)$

まず最初に、ルールとして負の数が含まれる式では、一番最初の数と答え以外の負の数はかっこ()を付けて書き表します。

計算は、$8+(-6)$のように、「正の数+負の数」の場合、「正の数ー正の数」と表すことができます。

これを使って、$8+(-6)=8-6$と表すことができますね。後は小学校の引き算と同じように計算できるでしょう。

よって、それぞれの式は次のように表すことができます。

  • $8+(-6)=8-6=2$
  • $-4+(-8)=-4-8=-12$

$-4-8=-12$の式が難しい場合は、下の画像を参考にしてください。

-4-8=-12の計算式の数直線を使った解説

  • 「+(-ある数)」の式は、「ーある数」と表せる!

引き算

引き算の場合は次のようになります

  • $2-(-6)$
  • $-12-(-8)$

「正の数ー負の数」、「負の数ー負の数」の式は、それぞれ「正の数+正の数」、「負の数+正の数」と表すことができます。

問題の上側の式を例にすると、$-(-6)$の部分を$+6$に変形することでできます。

簡単にいうと、マイナスが連続したらプラスになる、ということです。

よって、それぞれの式はこのようになります。

  • $2+6=8$
  • $-12+8=-4$

  • 「ー(-ある数)」の式は、「+ある数」と表せる!

掛け算、割り算

掛け算と割り算の式は次のようです。

  • $-2\times(2)$
  • $-2\times(-2)$
  • $4\div(-2)$
  • $-9\div(-3)$

負の数の掛け算、割り算は次のようなルールがあります。

  • $(+)\times(+)=(+)$
  • $(+)\times(-)=(-)$
  • $(-)\times(+)=(-)$
  • $(-)\times(-)=(+)$

計算方法を説明します。

  • ①マイナスが何個ついているか確認し、偶数ならプラス、奇数ならマイナスを答えに書きます。
  • ②次にプラスとマイナスを無視して、掛け算、割り算をします。
負の数同士の掛け算のやり方

これにより、解くことができます。

試しに問題の2番を解いてみましょう。

計算のやり方①よりマイナスが二つついているので、答えはプラスになります。

②より、符号を無視して計算するので、2×2で4になります。

よって答えは4です。

  • $-2\times(2)=-4$
  • $-2\times(-2)=4$
  • $4\div(-2)=-2$
  • $-9\div(-3)=3$

次のように考えると、わかりやすいのではないでしょうか?あなたは今、数直線上にいます。

掛けられる数は自分が向く方向を表します。掛けられる数が正の数の場合は、正の方向を。負の数の場合は負の方向を向きます。

掛ける数は、歩く向きを表しています。掛ける数が正の数の場合は前に、負の数の場合は、後ろ向きに歩くと考えます。

そうすると$(+)\times(+)$は正の方向を向いて、前に歩くので正の数です。$(+)\times(-)$は正の方向を向いて、後ろ向きに歩くので、進む方向は負の方向です。なので負の数です。

$(-)\times(+)$は負の方向を向いて、前に歩くので、進む方向は負です。よって負の数。$(-)\times(-)$は負の方向を向いて、後ろ向きに歩くので、進む方向は正の方向です。よって正の数になります。

  • ①マイナスが何個ついているか確認し、偶数ならプラス、奇数ならマイナスを答えに書きます。
  • ②次にプラスとマイナスを無視して、掛け算、割り算をします。

負の数の計算の証明

ここからは、上で紹介した計算方法の詳しい解説や、負の数×負の数が正の数になる証明をしていきます。

理解できれば、負の数の意味、使い方を完璧に理解できたといえますが、少々難しい内容です。

負の数がよくわかっていない、問題が解けるだけでいい、という方には余計な情報となり、頭がこんがらがってしまうかもしれませんので、そういう方はこの章を飛ばすことをおすすめします。例題へ飛ぶ

また、ここからは文字式も用います。中学・高校とずっと使うので、まだ覚えていない場合はぜひ、読んでみてください。

足し算

$(m)+(-n)=m-n$になる理由を、数直線を用いて解説します。

負の数の足し算が、正の数の引き算になる説明

$m$は正の方向に向かう長さ$m$の矢印です。$-n$はマイナスがついているので負の方向に進みます。マイナスを外すと$n$なので、長さは$n$です。

計算をしていきます。

m+(-n)の数直線

① まず、$m$と$-n$の矢印を書きます。

② 次に$m$の矢印の先に$-n$の矢印の根本を移動させます。

③ 0からの長さを求めます。この長さが$m+(-n)$です。

また、$m-n$の数直線は、

m-nの数直線

になります。この数直線は、$m+(-n)$の数直線と同じですね。つまり、$m+(-n)=m-n$なのです。

掛け算、割り算

負の数の引き算を理解するには、負の数の掛け算についてわかっていなければなりません。なのでここではまず掛け算と割り算の解説をした後に足し算、割り算を行います。

早速計算を始めます。それぞれ$m$,$n$を正の数とします。

$(+m)\times(+n)=mn$

掛け算の基本の形です。この式は、$m$が$n$個ある、という意味になります。これは$mn=m+m+m+\ldots$と、$m$を$n$回足したものだから$mn$になります。この式のうち片方のみが負の数になると、

$(-m)\times(+n)=-mn$

となります。この式は、$-m$が$n$個ある、という意味になります。$-mn=-m-m-m-\ldots$と$-m$を$n$回足した数ですね。なので$-mn$です。

-m x nの図

$(+m)\times(-n)=-mn$

この式の場合も、交換法則を用いると、$(-n)\times(+m)$と表せるので、一つ上の式と同じように考えられますね。

いよいよ本題の負の数どうしの掛け算です。

$(-m)\times(-n)=mn$

この場合は分配法則を用いて解説します。わかりやすいよう今回のみ数字を使います。$m=5$、$n=2$とします。

まず、$(-5)\times0=0$の式があります。また、0は$2-2=0$によって0になっているとします。なので初めに出した式は次のように書けます。

$(-5)\times(2-2)=0$

これに分配法則を使うと$(-5)\times(2)+(-5)\times(-2)=0$となります。

正の数と負の数の掛け算はわかるので、$(-5)\times(2)=-10$になります。なので$-10+(-5)\times(-2)=0$という式になります。

-10に足すと0になる数は10です。なので$(-5)\times(-2)=10$です。

$m=5$、$n=2$なので、これを文字で表すと、$(-m)\times(-n)=mn$になります。


次に割り算です。

割り算は、掛け算の式に直すことができます。

$(-m)\div(n)=-m\times\dfrac{1}{n}$

後は掛け算の場合と同じなので省略します。

引き算

最後に引き算です。引き算の式は次のようになります。

$m-(-n)$

ここで掛け算を使います。$-(-n)$は、実は$+(-1)$が隠れています。隠れている$(-1)$を書くと、$+(-1)\times(-n)$という式になります。

$-1$を$a$とすると、$+(-a)\times(-n)=+an$なので、$+(-1)\times(-n)=+1n=+n$です。

元の式に戻すと$m+n$なので、

$m-(-n)=m+n$

となります。

例題

負の数の四則演算のやり方がわかったので、いくつか例題を解いてみましょう。

[1]次の数を+、ーを使って表しなさい。

  • 0より7大きい数+7
  • 0より3小さい数-3
  • 4より2大きい数+6
  • -2より4小さい数-6

[2]次の計算をしなさい。

  • $6+(+3)$9
  • $4+(-3)$1
  • $1-(-4)$5
  • $-4+7$3
  • $-4+(-5)$-9
  • $-4-6$-10

[3]次の計算をしなさい。

  • $2\times(-5)$-10
  • $8\div(-4)$-2
  • $-4\times(-5)$20
  • $-12\div(-3)$4

まとめ

負の数とは?

  • 0より小さい数
  • マイナスがつく数

負の数の計算

  • 負の数の足し算は、正の数の引き算 ... +(ーある数)= ーある数
  • 負の数の引き算は、正の数の足し算 ... ー(ーある数)= +ある数
  • 掛け算、割り算は、

    ①マイナスが何個ついているか確認し、偶数ならプラス、奇数ならマイナスを答えに書く。

    ②次にプラスとマイナスを無視して、掛け算、割り算をする。

掛け算、割り算のルール

  • $(+)\times(+)=(+)$
  • $(+)\times(-)=(-)$
  • $(-)\times(+)=(-)$
  • $(-)\times(-)=(+)$

負の数は考え方が難しく、苦手意識を持つ人も多いです。

しかしコツをつかむことができれば、簡単に解けるようになります。練習あるのみです。


最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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